雑記 聖地巡礼レポ(外伝)
はじめに
この項目は以前に発行した「N市の地質構造について―「たまにはこんなことも」の地質学的検討―」を聖地巡礼の結果を踏まえて、再考察したおまけです。
(あくまでこじつけに近いレベルなのでMMR感覚で読んでください。また原作を否定する意図はありません。)
上越市の基本的な地質構造、および基本的な用語解説についてもそちらを参照してください。
N市地質考察本(たまちひ地質本)データ配布について https://t.co/k777NWIx9f
— 琥珀 (@Electrum0419) October 9, 2017
データ公開しました!感想などは #N市地質 でお願いします!!
「たまにはこんなことも」の発掘化石についての再解釈
以前の考察では、上越市は第三紀および第四紀の堆積物からなる地層が地表から50m以上続いていることから、アンモナイト(古生代~中生代)、恐竜(中生代)の化石は発見されないだろうと述べた。
そのため「土器」「アンモナイト」「恐竜の牙の化石」「太腿かどこかの骨(体骨格のいずれか?)」の中の産出物のうちいずれも該当せず、いわゆるファンタジー地質(仮説2)であるとした。
だが、今回FMMを訪れた際に糸魚川市からは第三紀の沖合堆積物からクジラの化石が産出しており(フォッサマグナを埋めたのもこう言った海底堆積物である)、上越市内でもそういった化石が産出する可能性は無きにしもあらず…と考えた。
このように解釈すれば、犬吠埼珠及び桑田千尋は鯨類の巨大な骨を恐竜の牙や大腿骨と誤同定したと推定するつもりだった。
だが、16人の日常【電子版あとがき】にて
「アンモナイトや恐竜の化石も混ざっていた犬吠埼さんの「成果」ですが、実は他所で掘り出したものをこっそり混ぜています。千尋さんに少しでもやる気を出してもらおうとちょっとだけ盛りました。ゴッドハンドですね。」
と衝撃の事実が提示された。(元ネタに順じて埋められたのは土器だけだったりしないだろうか…)
という訳でこの事実に準じて、上越市近辺にて中生代の化石が産出する場所はどこか…と考えるとやはり候補に挙がるのは糸魚川市である。
糸魚川市には手取層群と来馬層群という二つの中生代の地層が存在している。
≪糸魚川市内の地質図 FFMの展示パネルより≫
手取層群(上越市内ではないが)からはフクイサウルス、フクイラプトルを始めとした多種多様な恐竜が発見されており、来馬層群では肉食恐竜の足跡化石が発見されている。
(来馬層群の足跡化石においては以前にも仮設3で取り上げたものと同じ。)
これらの事から犬吠埼珠は、何らかの手段(電車or魔法少女能力?)を用いて糸魚川市に赴き、アンモナイト及び恐竜化石を発掘していたことになる。
思い切るにしてもあまりに盛りすぎては
ちなみに手取層群は川や湖といった場所で堆積した地層であり、福井県の場合洪水などで流された遺骸が化石になったといわれている。そのため米国やモンゴルのように全身が繋がって発見されることは少ない。
≪福井県の手取層群から発見されたフクイベナトールの産状≫
また来馬層群から産出するアンモナイトは和泉層群等と同じようにあまり保存状態がよくなく、北海道でよく産出するいわゆる奇麗な化石とは異なる。
≪来馬層群産出のアンモナイト(上)と北海道産出のアンモナイト(下)≫
こういった条件の中で一抱えほどあるアンモナイトや恐竜化石を持ち帰った挙句、「よくわかってない」雰囲気を醸し出しているので犬吠埼珠とんでもない子だな…
聖地探索結果
FMMの見学を終えたのちに、再び上越市に戻り断層の位置を頼りに「数珠山」探したのだが、残念ながら発見することはかなわなかった。
というのも
・一帯の山がそもそも低い(春日山城でも165mほど)ので、「数珠山」の高さ推定が難
しい
・周辺を散策したが露頭が出ていそうな斜面が全く見られない。
・周辺地域があまりにも歴史的名所として整備、分散しているため介入する余地がない(「何も無い」山が少ない)
・そしてそういった情景があるのであれば描写に込めるのではないか(位置が間違っている可能性)
といった条件があり(圧倒的に時間が足りないことは事実だが)、特定には至らなかった。
次回聖地巡礼を行う際には、これらの事を十分に意識に意識した上で調査を行いたい。また現地住民の方で心辺りのある方は是非連絡していただければ思う。
≪春日山付近で発見した案内図 ≫
おわりに
今回の聖地巡礼ではあまりめぼしい成果を見つけることが出来なかった。そもそも「数珠山」という存在自体が架空の可能性は十分に高い。(というかそっちの方が高いだろう)
「数珠山」という名前も桑田千尋(尋=『数』(長さ)の単位)と犬吠崎『珠』から取ったという考え方も出来るので、それを踏まえるとますます架空の可能性が…
だが実際に現地を散策してみることでモデルになった土地の雰囲気を感じ取ることが出来、とてもいい経験になった。
このまとめが少しでもたまちひの二次創作の参考になれば幸いです。
魔法少女育成計画(N市)聖地巡礼レポ(後編)
はじめに
聖地巡礼レポ後編です。後編は実際に聖地巡礼旅行をした時流れや、色々な所回ったリアルな感想なんかを書いていきたいと思います。
基本的に聖地巡礼要素は前編でほとんど書いてるので、零れ話とかグルメ感想程度で読んで頂けたらと思います。
上越市とは
「 上越市へのアクセス | 上越観光ネット 上越観光コンベンション協会 」より引用
最初は上越市=ほぼほぼ新潟市みたいな感覚でいたんですが、新潟の西端にあるため地味にアクセスが悪い。基本的に東京・名古屋・大阪のいずれかの都市を経由しないといけないので、地方民からするとハードルが滅茶苦茶高いです。
新潟市まで最短でも2時間はかかるため飛行機も使いづらいのが難点(上越市民は富山空港の方が近いですねという知恵袋を見て真顔になった) 。ただ都内にいるならば新幹線で2~3時間圏内であるので気軽に行けます。なので都内に旅行に来た際余裕があれば是非足を伸ばしてほしい所。
路線名の所為で非常に紛らわしいのですが、上越市最寄りの新幹線駅は「北陸新幹線」の「上越妙高駅」です!!くれぐれも「上越新幹線」で「新潟駅」に行かないように。
「Yahoo!路線情報」より引用
それをやらかすと前日入りしてるのに始発から3時間虚無の時間を過ごすことに…
1日目
・前日23時発の新宿→上越行のバスで到着(5時)
上越市内にはネットカフェなどが非常に少ないため事前に入念な下調べをおすすめします。自分は「上越市役所入り口」で下車して近くの快活クラブで時間潰してました。
田舎特有のデカい敷地に、シャワー室(広い!)と朝食無料なので助かる。
レンタカーを予約していて、なおかつ同行者が宿泊している(と自分は思っていた)上越妙高に向かうために電車移動。上り下りかはわからないが、細波華乃が乗っていた路線ということで少しテンションが上がる。
ちなみにこの路線単線です。経験上単線って福井とか兵庫のド田舎の恐竜化石産地行くときしか乗ったことないので若干顔が引き攣る。
同行者と合流。レンタカーを借りるが「給油スタンドが近くにないので返すときは高田で入れてきてくださいね」と言われる(新幹線停車駅だぞ!?)など想定外に田舎な雰囲気に気圧される。まあ駅前がこんな感じなので…
メギスラーメンを求めて春紀へ
遠藤先生がファンブック内にて食べたいと言っていた「メギスラーメン」の中でも名店と呼ばれる(らしい)春紀に。
事前に問い合わせた情報によると「メギスラーメンをやっているのは水曜日・土曜日のみ」「一日の提供は十数杯のみ」「開店は11時半だが常連さんは8時ごろから待っている」「7月8月はメギスが禁漁のため提供しない」とものすごくハードルが高い。
実際に9時前に並んだ時点で常連と思わしき方々が5人ほど。(退店時には30人以上)時間をつぶしながらラーメンマニアの方々のトークを聞いていると、「やっぱり新潟はレベルが高い」とかいかにも会話が聞こえてきて楽しかったです。ヌードル亭麺吉コピペの世界って本当にあるんだなって。同行者のラズパナオタクはパナースだこれ!!とかテンション上がってた。
ラーメンオタクから漏れ聞いた会話だと「一度に数杯頼んでも大丈夫(向こうは3杯頼んでた)」「メギスをつけめんにカスタム+トッピングなどの変則オーダーが出来る」などの情報を仕入れることが出来ました。ありがとうラーメンのオタク。
折角なので自分はメギスラーメン、溜まり醤油ラーメン、角煮を注文。同行者さんはメギスラーメンと鶏塩ラーメンを注文。
≪上から順にメギスラーメン/たまり醤油/鶏塩/角煮≫
メギスラーメンは太麺の魚介ベースで、出汁っぽい味が好みの自分としては大満足でした。
チャーシューが厚切りのベーコンかと思うくらい食べ応えがあり、三つ葉が乗ってるのも新鮮でした。溜まり醤油ラーメンも基本はメギスと同じなんですが、濃厚な醤油が印象的でおいしかったです。蕎麦っぽくて好き。
ただ、各ラーメンによって味の濃さがかなりばらつきがあるので二杯以上食べるなら、店員の方に相談するのをお勧めします。
先に味の濃いメギスラーメンを食べた後に鶏塩ラーメンに行くと全く味がしない…という悲劇を同行者さんが食らっていて可哀想だった。
聖地巡礼~善正寺ダム、高田公園、居ヶ浜~
「春紀」から国道X号線を通りながら30分ほどで善正寺ダムに到着。午後から天気が崩れ雨が降り始めたが、そこはまほいく、基本的に夜間が舞台だし雨が降っている方が絵になるので強い。なんなら黄色の雨合羽地面にたたきつけて写真撮りたいですね!とか盛り上がってた。
≪リップルのフィギュアを持ち込んだので、撮影してるオタク二人の図≫
その後は高田公園にてアニメ版聖地及び噴水を巡礼後……
「たまにはこんなことも」にて登場した図書館に!
同行者「ここ桑田千尋がチャリ爆走してた所じゃん!!」
折角きたのだから入ってみようぜ、という話になり中に。いわゆるコミュティセンター併設の図書館みたいな雰囲気で、実際に図書室になっているのは写真でいう2Fの左側。
自分は地学本のラインナップをチェックしていると、同行者が何かを見てるので覗いてみると…
まほいく全巻+美少女が郷土史のコーナーにおいてありました。(後日データベースで確認するとΔも入ってるみたい)
もちろん地質、断層に関わる本も充実してました。
その後は北上して海沿いの居ヶ浜に赴いてスノーホワイト、ラピュセルの聖地探訪に。(詳細は前編を参照) 浜へと続く階段を探したのですが見つからない…
アニメでvsルーラチーム戦があった場所とされる倉庫にも。ダメ元で入ってみようとするも、立ち入り禁止でした。残念。
上越飯2~メギスってそもそもどんな味よ~
新潟はラーメン激戦区なので、晩御飯もラーメンにしようか…と話してたのですが大分昼が重かったのと、メギスラーメンを食べながら(そもそもメギスの元の味を知らないのでは?)との考えに至ったので夕食は直江津駅前の「多七」へ
ホテルの二階にある居酒屋兼定食屋、という感じのお店。夕方も定食メニューが存在するので気軽に入れるかと。
メギス干し焼きとメギス天丼(刺身付き)、写真は無いけどメギスフライ定食も注文
メギスは地方名で、一般的な名前はニギス。深海魚であるため上越近辺でしか食べらないらしい。
味としてはフライの状態だとアジフライに近い味、天ぷらだと白身魚って感じがする。特に天ぷらがふわっふわしてて滅茶苦茶美味しかったです。あと地味に定食の野沢菜(長野近いから?)と刺身が美味しくてコスパ高かったです。
干し焼きだとめざしに近い独特の味がするのでメギスラーメンの味はこういう部分から来てるんだな、と感心してました。前編で触れたマジカロイドの聖地にもメギスそばがあるらしいので次回はチャレンジしたい所(今回は見逃した)
聖地巡礼、再び~夜の部~
同行者さんを上越妙高駅まで送り届けた後、再び聖地巡りに。今回は魔法少女が活動する夜が映えそうなスポットを探訪しました。
まずはアニメ版スノーホワイト&ラピュセルの鉄塔のモデルとなった鉄塔
アニメ版でヴェスナナが拠点としていたスーパーイチコ
その後再び善正寺ダムへ。
昼間とは打って変わって元々ない人気がさらになくなり、ダムというだけあって周囲の光が待ったくないので滅茶苦茶不気味でした。当日は紫陽花祭りでライトアップがなされていたためまだマシだったけど本当に怖かった……
あとはもう一度噴水公園に行って写真を撮ったり、夜景がきれいな場所を探して終了。
1日目は完全に名前で選んだ「門前の湯」に泊まりました。寝るだけなら4000円くらいで泊れて温泉付きでお手頃です。夜行バス勢だったのでゆっくりお風呂入れて(しかも露天まである)大助かりでした。
2日目
フォッサマグナミュージアムに行こう(たまちひ要素なので聖地巡礼)
上越=フォッサマグナの上にある街 なのでじゃあたまちひ短編を読むならフォッサマグナの理解は避けて通れないだろう!みたいな理屈で上越市から西に向かって一時間ほどにある糸魚川市にあるフォッサマグナミュージアム(FMM)に行ってきました。
FMMでは糸魚川や海岸沿いで多産する翡翠について重点的に解説しているほか、新潟県一帯の地質情報を得ることが出来るものすごい地域密着型の博物館です。
かなり密度が高いので普通に一日欲しいレベルのクオリティに加えて、海岸で石を拾ってくると学芸員の方に鑑定をしてもらえるので興味がある方は是非十分に余裕を持って「車で」訪ねてみてください。
(本当にいい博物館でこれだけで単記事かけてしまうので泣く泣く割愛…地質興味ない人もできれば是非行ってほしい)
石を持った手触りや重さで翡翠を当ててみよう!という展示装置。海岸に行く前に翡翠の知識をたたき込もうという強い意志を感じる。
また、内陸へ車で15分ほど登ると糸魚川―静岡構造線の断層露頭も観察できる。
FMMから車で20分ほどで着くラベンダービーチにて1時間ほど採集。翡翠は見つけられなかったが、多種多様な石を手元の見本と見比べながら歩くのは楽しい。
そして圧倒的に礫粒度が大きいので、波が引くたびに礫の山が崩れていくカラカラカラ…という音がずっと響いているのが新鮮でした。
犬吠埼珠は穴を掘るのが好き、ということですが多少なりとも断層やブツの価値を理解しているので(比較的)気軽に立ち寄れるこの博物館に通ってる、もしくは海岸で石拾いなんかをしていた…なんて妄想をしても楽しいかもしれない。(僕は楽しいです)
ついでに現地の名物っぽい「たら汁」を食べてきました。タラ一匹分のぶつ切りが入ったアラ汁に近い味付けの食べ物。豆腐とかネギが出汁がよく出ていておいしかったです。さらっと出てきた塩辛が濃厚で地味に好き。
聖地巡礼、三度
午後からは再び上越に戻って聖地探し。奇跡的に晴れてきたので居ヶ浜から南に降りながら、写真を取り直したりたまちひ聖地っぽいところを探索したり…などなど
≪通り道だったので立ち寄った上越教育大学 新潟大説を推しているが、上越大学でも色々ネタになりそうな要素は多くて可能性を感じる。(大学横に教習所があったり上教スラング集みたいなのがネットに転がってる)≫
寺町にて「王結寺」候補の寺をぜひとも探しあてたかったのだが…想像以上に道が入り組んでいる上に寺の数が多くて表面上をなぞる程度にしか散策できなかったのが痛い。寺ごとに扱いがエグいほどあったのでもしかして…という期待はあったのですが特定にまで至らないのが残念。
寺町~高田駅周辺は駐車場が全くと言っていいほどないので、可能ならば自転車もしくは徒歩の散策を並行して行うのが良いかもしれない(時間的にはかなり厳しいが)
前編の方でも触れたのですが、浜金谷スキー場から上越市が一望できる(前夜春日山にも足を伸ばしたのですが木が邪魔であまりきれいには見えなかった)ので、もし時間があるなら昼と夜両方立ち寄ることをお勧めします。
二日目の宿はトプリプvsメアリでも紹介したアートホテルに宿泊(完全な偶然)国道X号線見れないかなーとわくわくしてたんですが、そっち方面は見れませんでした…
レンタカーも返却したので日本酒飲んじゃおうかな~~って感じでウキウキだったんですが…午後7時台でこれかよ!!!
※マジです
高田方面は本当に手ごろなご飯屋さんがないので、事前に下調べしようね…
結局0時までやってるスーパー(神か!?)を見つけて弁当とお酒爆買いしました。
(ホテルのレストランも美味しそうだったけどのどぐろ3000円とかはちょっと…)
少しづつ飲んでるんですが全部美味しいです。男山とももワインがお気に入り。
防火扉飛行コースの写真を撮ってるときに見つけた写真館とお洒落なバーっぽい店。全然聖地でもなんでもないんですが、そのうち短編に登場しそうだな、あるいは二次創作に出しても良いんじゃね?と思えるのが聖地巡礼の魅力かもしれない。
翌朝、晩御飯に土地物ご飯が食べられなかったのが悔しくて
課金しました!!
新潟飯美味しい…北陸同士でやや似通ってるのか福井で似たような面々(カツ、厚揚げ、そば)も並んでるんですが微妙に味付けが違って美味しいので凄い…ソースカツ丼方式なんですけどしょうゆタレなのでそこまで重くないんですよね
あとは豚しゃぶ(新潟は豚が有名らしい)もとろろ乗せて食べると美味しいし、卵かけごはんとか塩辛とかも全部美味しかったですね…色々ちょっとずつ食べさせてくれる地元密着ホテルバイキングは神。
3日目
レンタカー返して足が無くなったので、高速バスで新潟市に移動(2時間弱)
上越市を見てしまっているので大都会じゃん!!という気持ちになる。街並みの雰囲気を見ているとまどマギの見滝原なんかを彷彿とさせる近未来感がある。新潟日報の展望台は気軽に街の全景が見渡せるのでオススメ。
折角なので「とらのあな新潟店」「新潟市マンガ・アニメ情報館」に立ち寄ってみるも残念ながらまほいくに関して特段何かをやっているわけではない模様。
残念ながらそこまでゆっくり滞在できなかったので、あまり観光名所は案内出来ないですが、駅付近に日本酒の飲み比べが出来るところがあって気軽に上越のお酒を知ることが出来てよかったです。
終わりに
いかがでしたか?後編は前編からそぎ落とした部分をどうにか収録したものなんですが、何か少しでも皆さんの聖地巡礼の役に立つことが出来れば幸いです。コイツ飯ばっか紹介してるなって思われてそう。
個人的に田舎だ田舎だ!なんて言ってますが(決してdisではないです)、これ書いてる本人も田舎に住んでますし、色々とハプニングありつつ楽しめたので上越良いところだったなぁ…と思いながらこの記事書いてます。
今回初めてオタクと聖地巡礼したのですが、ラーメン屋の待ち時間にお使い頼んだ同人誌読んだり、移動中車内でずっとMusicaMagica垂れ流しながら曲の話したり、アニメ見直しながら聖地確認したりとこれ生涯に何回あるんだろみたいな貴重な経験出来ました。すごい楽しかったです。同行者さんありがとうございました。
「まほさく最終回を上越でやろう!」みたいな機運が高まってますけど、実現した際にはあーこんなやつが人柱してたなぁ。って思い出してもらえたらうれしいですね。
では、お読み頂きありがとうございました。
魔法少女育成計画(N市)聖地巡礼レポ(前編)
・はじめに
この記事は魔法少女育成計画に登場するN市(上越市)について「原作描写」を軸に、聖地巡礼を行った結果を報告及び考察するものである。
アニメ版に関しては考察の補足、および後編にて触れる程度なので、アニメ版の聖地巡礼を行いたい場合には他サイトを参考にして頂きたい。
また作中文章の引用についてはすべて初版に準じているが、@fujkta氏のブログ(※1)によると重版による地名の変更などは無いようである。
(8/23に発行された電子版においても重要箇所の確認を行っているが地名などに関して大きな変更は見られない)
・N市と遠藤先生
上越タウンジャーナルにて行われたまほいく特集記事(※2)内にて、「原作者の遠藤さんは上越市出身」「宝島社によると原作では舞台を明記していないが、遠藤さんは上越や新潟の町並みをイメージしながら物語を執筆してきた」と述べられている。
ただ一方で、アニメ版オフィシャルファンブック/P88にて
遠藤先生「原作のN市については完全に架空の都市ですし、上越市がモデルという訳ではないんですけどね。」
橋本監督「担当さんに相談したところ、原作の地方都市のイメージに適した場所として提案していただきました」
とやや証言が食い違う場面も。しかし「無意識のうちにそれらしいものになっている可能性はあります。」(同書)との発言もある事からやはりある程度はベースになっているのではないだろうか。
本報告では原作の描写がかなり上越市の特徴をとらえていると感じる他、後述の部分ではかなり正確な一地点を描写しているようにも見える箇所もあるためN市=上越市として議論を進める事とする。
また「出身」という言葉がどこまでを指すかは不明だが、「新潟の片隅で書いたり食べたりしてます」(美少女が嫌いなこれだけの理由/2011)、「(上越)市内のラーメン屋を制覇することが小さな夢です」(魔法少女育成計画オフィシャルファンブック/2016)という発言から現在も上越市在住、もしくはかなりの頻度で上越市に戻っていると考えられる。そのため無印以降も短編などに何らかの形で上越市の情景が反映されている可能性はある。
・N市概要
作中におけるN市の描写は
「四年前行われた大合併により近辺最大都市になった港湾都市、N市。市役所を筆頭とした奇抜な建物が乱立する近未来的なビル群、寂れたまま放置された山間部の村落、最新の医療機器を備えた大病院、経営が立ち行かなくなって倒産した大工場、それらが同居する『合併によって無理やり作られた大都市』特有の歪さがあった。」(無印/P10)とある。
描写としてはおおむね正しいが、実際には原作の描写やアニメよりも更に数段田舎というのが率直な感想である。
少なくとも、近未来感のある建物は見られず直江津近辺以外はあまり大きな店などが見られず閑散とした印象。棚橋陽真理の言葉を借りるなら「あぁ、田舎だなあ」。
余談だが直接推測できる文章などは無いものの、上越ジャーナルにて「新潟の街並みをイメージしながら」という言葉があるように近未来的なビル群が立ち並ぶ情景などに関しては新潟駅周辺を参考にしたのではないかと考察できる。
≪上越市の風景 金谷山スキー場から高田方面(上越中心部)を向いて≫
≪新潟日報メディアシップから見た新潟市 近未来的なビルが立ち並ぶ≫
・各魔法少女担当地区一覧予想
作中の描写や地名をもとに各魔法少女の担当地区を予想した。担当地区が不明な魔法少女が多数いる点(マジカロイド44など)、誰のホームでもない「魔法少女地帯」が存在すると明言されている(BD2巻特典小説/P49)点からあまり拡大解釈をせずに狭い範囲に留めた。
以下、各魔法少女ごとに推定根拠や訪れた聖地について記述していく。
≪魔法少女たちの担当地区推定範囲 (c) OpenStreetMap contributors"≫
【スノーホワイト&ラ・ピュセル】
「夏場は観光客でごった返す俱辺ヶ浜も、秋になれば閑散とし、さらに日が暮れた後は人通りがほとんどない。」(無印/31P)
「俱辺ヶ浜の釣具屋通りの裏のさらに裏には長い石階段がある。」(無印/234P)
上越市沿岸部の中でも西側、さらに語感が近い「居多ヶ浜」ではないかと考えられる。作中通り、海水浴などに適しているらしく今回の巡礼日では雨の中サーフィンに興じる人も多数見られた。また居多ヶ浜につれて釣具屋の密度も上がり、海浜公園付近には釣具屋が連なっている箇所も確認できる。
≪居多ヶ浜展望台からの景色 ≫
小高い丘の上にあり、日本海を一望することが出来る。他親鸞聖人上陸の地として記念碑などがある。海沿いの浜茶屋の名前が「さざ波屋」であるという点でもお勧めポイント。
一方で、「そんな人気のない俱辺ヶ浜海水浴場を一望に見渡せる丘の上の一際大きい鉄塔」(無印/31P)「海水浴場近くに丘があり、そこに据え付けられた一際大きい鉄塔」(epsodes/66P)とある、スノーホワイトとラ・ピュセルが待ち合せに使用していた鉄塔は現地調査及びGoogleMapでも確認することは出来なかった。
沿岸部で他にモデルになりそうな場所を探した結果、候補として挙がったのは「NTT東日本上越ビル」の電波塔?であろうか。「電線がまとめて千切れ飛んだ」(無印/97P)という描写とは矛盾するが(作中では送電鉄塔を浮かべていると思われる)、アニメで登場する鉄塔とされているもの(※3)と外観は似ているのではないだろうか。夜間のライトアップもされておらず、航空障害灯が付くのみで魔法少女の密会には最適であろう。
≪ NTT上越のビル 真下から見るためには入り組んだ路地に入る必要があるため注意 ≫
また、「釣具屋通りの裏のさらに裏には長い石階段がある。」(無印/234P)とある階段においても確認できなかった。一応海岸には階段があるが作中やアニメ描写に準するものはない。上越市民の方の聖地巡礼ブログ(※3)でも確認されていなかったため創作だろうか。
≪居多ヶ浜付近の様子 段数の少ない階段が広域に広がっている≫
また無印以降の聖地として、episodesφ内の「Purimula farinosa」に登場した高校だが「私立高校」「進学校」「科学部、ラクロス部がある」「西側に海が見え、南に歓楽街が見える」といった要素を全て含む学校は上越市内に存在しなかった。(科学部は一校だけ、ラクロス部は存在しない)
ただ一番要素が多い順で選んでいくとすれば、新潟県立直江津中等教育学校(旧 新潟県立直江津高等学校)だろうか。進学校であり、立地も居多ヶ浜付近である。(私立要素は物語シリーズの私立直江津高校から?) 他の進学校は高田周辺に固まってしまっているため候補となりえなかった。
「駅前交差点から一足のフルーツパーラー」(episodesφ/130P)に関しては「パーラー・オオタキ」 「佐藤青果店」の二件が直江津付近でヒットしたがあまり高校生が入る店ではないように感じたが例として挙げておく。
また「魔法少女暗殺計画」「マジカルボーイズエレジー」にて登場した「歩道にあったオブジェ─市長が有名な芸術家に依頼して作ってもらったとかいう代物─」(episodesΔ/240P)「何を模してるとも知れないモニュメント」(episodesΔ/270P)に関しても高田駅を周辺に調査/聞き込みを行ったがそれらしいものは見られなかった。ただ、これだけ上越の街並みを描写していることと同時期に2つの短編でやけに細かい描写がなされている事から何らかのモデルが存在する可能性は否めない。
余談ではあるが「ゾンビウェスタン」によると俱辺ヶ浜鳩田亜子が住み暮らしている場所であり、カラミティ・メアリに虐殺(?)された場所は上越市立国府小学校であろう。
【リップル&トップスピード】
「リップルが任されたのはかつて城下町として栄えた地域の中央に位置する中宿。トップスピードの担当地域は北側の北宿。当然隣合っている」(無印/54P)
「中宿も北宿も、人口密度はそれなりにあるが、かつて城下町だった尚武の気風はすでになく、どちらかというとのんびりしている」(無印/70P)
これらの描写から基本的は高田城付近であると考えられる。また、「今にも倒れそうな駅前のビルは市営の立体駐車場だ。」「電車は仲宿を通り越し」(無印/127P) 「中宿には通称『上道』と呼ばれる国道x号線が通っている。」(無印/193P)という描写から仲宿=高田駅東側周辺=本町から上新バイパスの間であると推定する。
北宿に関しては火防道路(無印/162P)の存在(儀妙川を挟む道路らしい)(※4※5)と、担当地区が隣りあっていることから幸町から東本町付近であるとする。
『高田駅』
高田駅はホテルなどの紹介分から上越市の中心部であるらしいが、あまり栄えている様子は見られない。「今にも倒れそうな駅前のビル」である市営の立体駐車場が北側に併設されている。
「乗り換えを含めた三十五分感、華乃は電車に揺られている。」(無印/127P)とあるようにこの駅を通過する妙高はねうまラインの列車を細波華乃は利用しているのだろう。
アニメでは姫川小雪の通学シーンとして登場。
≪高田駅昼/夜、市営駐車場および駅前の様子。人通りはかなり少ない印象≫
『高田公園噴水広場』
「広場中央の大噴水は単調なリズムで水を噴き上げていた。もはやライトアップされることも軌道が変化することもない。」(無印/180P)
高田公園内にある噴水。原作と比べて公園の片隅に追いやられてしまっている感は否めないが、大きさは想像以上である。原作では公園内の多目的ホールから見下ろしていたが、実際にはそのようなホールは存在しない。
「月に一度午後十時から(中略)ライトアップが行われる」とあるが筆者が訪れた6月下旬でもライトアップはされていた。ただ上段の噴水は水が出ていなかった他、20時と21時の区切りに立ち会ったが特に変わった様子は見られなかった。
検索をかけると上段も水が出ている写真が出てくるので何か条件があると思われるが、残念ながら詳細は得られなかった。
≪公園の噴水夜/昼 予想に反してかなり大きい。写っているのはファボさん≫
『国道18号線』
「中宿には通称『上道』と呼ばれる国道x号線が通っている。呼び名の通り、地面から見て十メートルは上を通る国道は速度制限が一般車にしては緩く~(省略)」(無印/193P)
実際に他の道と比べて路面が高くなっており、信号がないため運転していて高速道路にとても近い感覚だった。アニメでは国道ではなく高速道路へと変更されていたが外観はあまり変わっていない。(高速ICも合流してくるためほぼ高速と見ても良い)アニメで登場したラブホテルらしき外観の建物は、恐らく創作か近くにある「ラブトマト」あたりがモデル。
上越市を南北に跨ぐ道路であるため、妙高高原駅から直江津駅方面への移動ルートとして便利。
≪国道18号線(車内から) 他の道とは完全に分離していて、低い所でも4mほどの高さが≫
『アートホテル上越』
「カラミティ・メアリは市内最大の宿泊施設であるホテルプリーステスの屋上から国道を見下ろしていた」(無印193P)
カラミティ・メアリが国道X号線を狙撃したポイント。
高田駅から徒歩3分ほど、地上11階客室数198室で「市内最大の宿泊施設」といっても問題無いだろう。
国道X号線までの距離は直線距離で2.74km(Earthアプリで計測)であるが、「アカネと愉快な魔法少女家族」にてアカネが3km先の御札を視認している点、「カラミティ・メアリの魔法によって威力、弾速、正確さ、射程が上昇する」(無印/193P)点、人間においても3.5kmまでは狙撃の記録がある(※6)ため大きな矛盾は無いだろうと考えらえる。
『大和上越店(現イレブンプラザ)』
「前方右斜め七十度にある五階建てビル─確か百貨店だったか─の窓が割れ、中から何かが大きな何かがのっそりと出てきた。」(無印/209P)
現時点では残されていないが2010年4月25日に閉店し、2011年10月24日に解体(※7)が始まった五階建てのデパート。
アートホテル上越から南に500mほどの距離である。直線距離上には(執筆時期であろう11年後半から12年前半は)遮蔽物が無く(後述)、それほど矛盾はない。
屋上には小さい遊園地が存在していたらしく(※8)、「マジカルイリーガルガール」や「スノーホワイト育成計画」でリップルがリオネッタやフレデリカと対峙したのも恐らくここであろう。
現在は解体後に平屋の建物へと建て替えが行われ、現在は面影を見ることは出来ない。
≪イレブンプラザ(反対車線)からアートホテル方面(手前の大きな建物はあすとぴあ) この風景の中を防火扉が飛んでいた≫
【無印世界観と上越市の時系列において】
19年現在、旧大和上越店からアートホテルを見ることは出来ない。これは16階建ての複合ビル「あすとぴあ」が建設されているためだ。
事実に基づけば防火扉を飛ばしてもあすとぴあに阻まれて届くことはないが、無印執筆の期間だけ原作の位置関係が成立してたのだ。
- 前提条件としてメアリ戦の防火扉コースはほぼ間違いないとする。過去のニュース記事によるとこれらのビルは、南から大和上越、長崎屋ビル(現あすとぴあ)、アートホテルの順番に並んでいた
- 2010年10月、以前から閉店していた旧長崎屋ビルの解体が始まる(※9)
- 2011年6月、旧長崎屋ビル解体完了。同月あすとぴあ着工開始(※10)
- 2010年10月、大和上越ビル解体開始(※11)
- 2013年3月イレブンプラザ(旧大和上越)オープン(※12)
- 2013年4月あすとぴあ高田完成。現在の並びになる。(※13)
- 2013年4月episodesスイムスイム短編にてあすとぴあ高田に言及
この表を見ると、「美少女」と無印の発行期間の間(図における④)においてちょうど作中描写と同じ配列になっている。また新たに建設された「あすとぴあ高田」も同じタイミングで書かれたepisodesに似たような描写がされており(後述)、遠藤先生の上越愛が伺える。
【ルーラチーム】
「坂の上の廃寺さ、魔法少女が集まってるって噂あるの知ってる?」(16人の日常/175P)
無印やepisodesでは「西門前」表記であったが、15年発行のFANBOOK収録「トリック・オア・マジカルガール」や16年発行「16人の日常」では「門前」表記にされている。王結寺の説明においても両地名が使われているため別地域というわけでもなさそうだ。これらの表記ブレに関しては電子書籍においても統一がされていないため誤植か意図的な物かは不明である。
上越市に門前とつく地名については「上門前」「中門前」「下門前」の三か所である。「門前」という表記は下門前地区の店名などで見る事が出来るが(例.門前の湯)が本文では高田駅西側の「寺町」と仮定して進める事とする。また以後原作内のルーラチーム担当地域は「西門前」表記で統一する。
「西門前」描写としては「ここは寺の多い門前町で、ちょうど坂を上り切って国道に出ようとしている辺り、今いる場所は朽ち果てかけている寺の前だ。」(epsodesΔ/55P)「結構な斜度があった。若い芳子でも無事ではすまない。」(epsodesΔ/57P)と寺が多く急な坂のある土地柄である事が伺える。
名前的に近く、「門前」と表記する店が見られる下門前と候補地とした「寺町」を比べると、下門前は寺の数は比較的少ない傾向にあり、地形的にも起伏に乏しい。また先駆者ブログ(※3)においても(アニメ版)似た寺は見られず、寺町の可能性を指摘する記述がなされている。
一方で寺町は山側に位置しているため山も近く、「転べばケガしそうな」坂道が存在する余地はある。また寺の密集具合は特異的であると言える。この地区が「立派な構えの大きな寺からひっそりと佇む小さな寺まで数多くの寺が軒を連ねていた。」と描写されるように寺が連なっている事は地理院地図などを見ると一目瞭然である。
≪下門前(上)と寺町(下)付近の標高差比較 地理院地図より引用≫
≪寺町周辺の寺院分布図、極端に密集している様子が見られる 地理院地図より引用≫
また「西門前」の特徴として「西門前町の……一階にコンビニがあるマンションの屋上」「あーあそこかな。スクランブル交差点を駅側に折れてちょっと行ったところにある」(episodes/163P)という描写があり、スクランブル交差点があることが伺える。
上越市内におけるスクランブル交差点はおそらく高田駅前のそれであろう。実際に上越に関係するいくつかの資料において(※14※15※16)確認できる「スクランブル交差点」はここのみである。
この交差点から駅側(高田駅)に折れた所には一階部がコンビニになっているあすとぴあが存在する。このコンビニは建設当時から存在するため、条件としては問題ないだろう。
厳密にいうとあすとぴあは「中宿」内に存在している事になるが、あくまで参考程度であろうという点と無印執筆時点では存在しなかったビルであることから一定の緩さを持ちたい。また「西門前」から「名将山」に抜ける際に後述の「城南地区」を通過する点、「項島台ダムを選んだのに地元である」(無印/266P)という記述から寺町付近が妥当であろう。
ただ一方で「目の前には石垣が壁がそそり立っている。かなり特徴的な場所だ。N市内で石垣が壁になっている場所は北公園近くしかない。この壁を上って上に行けば北公園に出る。そこから門前町は一足だ。」(16人の日常/99P)と描写されている石垣及び公園については見つけることが出来なかった。
上記の根拠をもとに今回の巡礼では寺町を探索したが、一目で廃寺であるという寺は見つけることが出来なかった。一方で寺同士であっても明らかに手入れ(予算?)の差が激しい場所であると感じたため、設定の一因となっている可能性は高い。
≪寺町内で見つけた廃寺?あまり手入れされてる気配は見られない≫
また「山側の急斜面」という要素に絞ってのみ捜索を行うと「医王寺薬師堂」いう寺を発見することができた。(※17)
寺町からは外れてしまっているが、急な坂が近く人気が少なくひっそりと佇んでいるとう表現がしっくりくるような場所であった。
≪医王寺薬師堂 外観というよりは雰囲気が似ている程度である≫
作中の王結寺はこういった要素から組み立てられた創作ではないだろうか。
『金谷山展望台』
医王寺のある山の頂上。小さなスキー場になっている他、バイク乗りが集まるスポットになっているようだ。上越市一帯を見下ろすことが出来る。
【スイムスイム】
「待ち合わせ場所はどこでもよかった。縄張りを主張するほど多くの魔法少女はすでになく、夜ともなれば人気がなくなる場所は市内に点在している。スイムスイムが項島台ダムを選んだのに地元である以上の理由はない。」(無印/266P)
上越市内にダムは全部で4つ存在しているが「円状にくり抜かれて石畳が敷き詰められ、木製のベンチが数台設置されていた」という描写に適するように、公園化されているダムは(衛星写真から確認される限りは) 正善寺ダムのみであり、上越市街から最も近いダムもここである。
また先駆者ブログにもあるようにアニメのロケ地として選定されている。
山奥であるため携帯電話(au)が圏外であったことと、夜間は街灯が数本灯っているだけで非常に暗いため巡礼の際には注意して頂きたい。
≪善正寺ダムの様子 アニメ描写そのままの風景である 夜間は想像以上に暗いため注意≫
≪近くの小山から(パノラマ撮影) 左のベンチはアニメでは配置が変更されていた≫
≪持ちんだリップルフィギュアでの撮影 丁度紫陽花のシーズンであり、良く映えた≫
【ヴェス・ウィンタープリズン&シスナーナナ】
「工場の方で魔法少女を見た人がいるんだってさ」「工場ねえ」「木挽町の潰れた工場だよ」(16人の日常/178P)
この二人の担当地区(?)に関しては「木挽町」「材木屋通り」といった地名と廃工場という情報しか得られなかった。「木挽」は「大鋸を使用して挽き切る事」という意味であり、「木挽」「大鋸」という地名は日本に点在している(※18)
上越市にも「大鋸町」という地名があるがこれは旧名であり、現在では仲町(中宿)である。(※19)
「大鋸町」には工場が無く(一応近隣に「大島農機」の工場があるが閉鎖されていない)、会社らしい建物もあまり確認できなかったため、本編との関連性は不明である。
このため、実在の大鋸町はあくまで地名の由来程度であり、「シスターナナがカラミティ・メアリのシマに入って撃ち殺されそうになった」という描写とアニメ版の聖地から今回は城南地区の南ではないかと考える。
また、「サークルの王子様」内の描写から強いて聖地候補を挙げるならば上越教育大学ではなく新潟大学ではないだろうか。
新潟大学では上越教育大学と違い数学科(※20)が存在し、サークル棟もプレハブ小屋になっており、変わったサークルや同好会があるなど、一定の緩さがあるので雰囲気としては似通っている印象。
ウィンタースポーツ系のサークルとしては、「基礎スキー部」「BOARDS -スノーボード-」の2サークルが現存している。
亜州雫とシスターナナが行った映画館だが、上越市と新潟市のどちらにも「駅前の少女像」(16人の日常/P150)(※22※23)と映画館があるが、「駅前の少女像」から映画館まで徒歩で歩いたことを考えると新潟市の方が妥当であろう。(上越市の場合、直江津駅から最寄りの映画館ま4.4km徒歩55分である)余談だが新潟駅から徒歩10分ほどで所謂B級映画や古典的な作品を上映している「シネ・ウインド」という映画館がある。
【カラミティ・メアリ】
「街並みがどこよりも盛大に光り輝いているのはカラミティ・メアリの城南地区だろう。あそこは不夜城だ。」(16人の日常/P41)
城南地区はおそらく実在する地名の「南城」のもじりであろう。だが、実際の南城には陸上自衛隊高田駐屯地、高田高等学校、高田南城高といった施設が広がっているため歓楽街では全くない。また、基本的に住宅地であるため「歓楽街の中心部、ビルに囲まれる中に、ぽつんと穴が開いたように人が少ない空間がある。」(epsodesΔ/37P)と描写されているビル群や「城南公園」も存在しない。
≪金谷山から見た高田方面 中央の校舎は高田高等学校≫
では逆に歓楽街はどこか…と調べていくと高田駅南の一角が該当するが「不夜城」という表現には程遠い感想。
≪高田駅南の歓楽街 基本的には似た雰囲気の道が続く≫
「極道天使稼業」のセメント工場(16人の日常/86P)などに関しては残念ながら位置が特定できる描写が無かったため不明。
「上海系金幇梅」や「地元鉄輪会」などの反社会勢力についてもモデルを探した結果、暴力団絡みのニュースは多少発見できたが、正確な系譜を辿ることが出来なかったため、今回は見送りたい。
【マジカロイド44】
担当地区の描写が全くないため、詳細は不明。
彼女単体の聖地で唯一特定できたのは、「駅で乗り換える際、鼻腔をくすぐる立ち食い蕎麦の匂いに対し、三十回中二十九回は耐えて見せる」(episodes/24P)と描写されている立ち食いソバ屋のみである(※24)
BD2巻特典小説の「魔法少女vs鮫」においてはアウトサイダー二人が侵入した「内防」は直江津港東ふ頭(※25)のいずれかだろう。火力発電所の描写が無いところを見ると第二東防波堤の向かい、もしくは防砂堤だろうか。作中描写にもあるように立ち入り禁止区域でもあるのにも関わらず、釣り人に人気のスポットであり、定期的に会場保安庁の見回りも行われている。(※26)
また、西側の沖防やクレーンはウィンタープリズンやラピュセルが鮫と戦った際のモデルであろう。
【クラムベリー】
「高波山の山頂近く、建設途中で打ち捨てられたリゾートホテルを住みかとし、クラムベリーは、誰にも悟られることもなく半年以上暮らしている」(無印/P49)
クラムベリーが根城としていた高波山は「場所はN市内では高波山に次いで標高の高い船賀山。」(無印/P244)という描写から上越市南部、飯山市との境にある「黒倉山」(標高1242m)であると推定される。この山の北側の麓「新井駅」付近には三か所の採石場があるため、いずれかの採石場でvsウィンタープリズン戦があったと思われる。今回は遠方であることと、企業私有地であるため立ち入ることが不可能あると判断したため、巡礼は行わなかった。
山頂付近の打ち捨てられたリゾートホテルは確認できず、ほぼ創作である。おそらく妙高市が隣接していることもありスキー場関係のホテルが廃業、廃墟化しているのを設定に盛り込んだのだろう。
スイム戦が行われた船賀山だが「高波山に次いで標高の高い」(無印/P244)という記述のみで推定を行うと「菱ヶ岳」であろうか。ただこの地点では最寄り駅から10km以上離れている他、スキー場になっているため整合性は低い。
また、船賀山描写として「項島台駅から反時計回りで通りを抜け、そのまま坂を上り続ければ入り口に出る」とあるが「項島台」という地名はスイムvsリップル戦があった「項島台ダム」と同一である(2019年10月現在電子書籍においても確認済み)。このことから船賀山=項島台ダム(善正寺ダム)付近であると考えても良いのではないか。
この推定に基づくと山の南側にはスキー場が整備され(金谷山スキー場)、北側は糸魚川方面に抜ける国道であるため人あまり整備されていない。と強引にだが解釈できる。
余談ではあるがアニメ化の際に付けられたあだ名である「森ゴリラ」であるがなんと新潟県柏崎市に「森のゴリラ」というラブホテル(廃業済み)が存在する。
・終わりに
今回の考察はあくまで一個人の考察に過ぎない上、土地勘が乏しい人間によるものなどであるが、遠藤先生による上越愛の一端を垣間見ることが出来た。
上越は港湾地区、歓楽街、城下町、山間部とバリエーションに富んだ風景が存在し、これらによって様々なエピソードが紡がれていると実感するとともに、まだまだ物語のフックになりそうなスポットもあるように感じられた。今後も上越の変化とともに新しい短編などが出来ることを期待したい。
今回の調査はどうしても日数が限られたこともあり、不備が多々あると思われるため、訂正箇所を見つけた場合や内部事情に詳しい方がいられた場合には是非連絡を頂きたい。
・引用文献
※1 マジカル自分用メモ 魔法少女育成計画の初版から増刷時に修正・変更された箇所
http://magimemo.hatenablog.com/entry/2017/08/12/220320
※2 上越ジャーナル TVアニメ「魔法少女育成計画」の舞台は上越市⁉
https://www.joetsutj.com/articles/39706958
※3 晴れ、時々オタク 上越市民なので「魔法少女育成計画」の舞台探訪・聖地巡礼してきた。
http://yoshiken.hatenablog.jp/entry/maho-iku-seichi
※4 ☆ 床屋サン行こ ♪ ~ カットサロンまるやま ~ 市街地火災防御訓練 ☆彡http://blog.jcan.jp/cut-maru/52245/
※5 上越タイムスニュース わざと支柱を壊す商店街駐車場で多発
http://www.j-times.jp/news.php?seq=3333
※6 世界最高のスナイパーはカナダ兵 世界記録BEST5に3人ランクイン
https://news.livedoor.com/article/detail/13264980/
※7 大和上越店ビルの解体工事始まる
https://www.joetsutj.com/articles/51807971
※8 本町めぐりツアーinありがとう大和 (大和屋上編)
https://blog.goo.ne.jp/miyanao5630/e/8e2f481a50811a8f18a6df16b77d6928
※9 長崎屋ビル再開発 アスベストで5か月遅れる
https://www.joetsutj.com/articles/51714921
※10 16階の新ビル10日着工 旧長崎屋解体終了
https://www.joetsutj.com/articles/51731896
※11 大和上越店ビルの解体工事始まる
https://www.joetsutj.com/articles/51807971
※12 大和上越店跡に「イレブンプラザ」がオープン https://www.joetsutj.com/articles/52024785
※13 再開発ビル「あすとぴあ高田」が本町にオープン
https://www.joetsutj.com/articles/52027296
※14
上越地区の浪人生はコチラ!東進 長岡駅前校の姉妹校、東進 高田駅前校
※15 上越タイムスニュース 大みこしが街中練る 日枝神社で春祭り
http://www.j-times.jp/news.php?seq=844
※16 自転車はここを 走る! - 国土交通省北陸地方整備局
http://www.hrr.mlit.go.jp/takada/road/jitensya_ru-ru.pdf
※17 上越市: 医王寺薬師堂
https://www.niitabi.com/jyouetu/iou.html
※18 木挽 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E6%8C%BD
※19 【公式】地名ハンターα #003上越市旧大鋸町
https://www.youtube.com/watch?v=I6MXcQDDTYY
※20 新潟大学理学部 数学プログラム
https://www.sc.niigata-u.ac.jp/sc/program/math.html
※21 新潟大学 サークル紹介
https://www.niigata-u.ac.jp/campus/activity/circle/
※22 北陸の私鉄 直江津駅
http://www.atw.ne.jp/~suwa_h/HokurikuEki/Eki/Naoetsu/Naoetsu.html
※23 鉄道雑学研究所北陸支所 駅前の銅像(女性像ほか)その3
http://nacl.sakura.ne.jp/dozomonument/dozo11.htm
※24 上越ジャーナル “メギス天” 入りのそば 人気です 直江津駅北口「そば処 直江津庵」に登場
https://www.joetsutj.com/articles/52100117
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/jouetsu_naoetsu/1200589257478.html
※26 直江津港の立ち入り禁止区域内で釣り 107人に注意と退去措置
https://www.joetsutj.com/articles/75481979
『堕ちた王国』ジュラシックワールド 炎の王国 をレビュー『アンチ派』
ジュラシックワールド 炎の王国見てきました!平日の朝一という事もあり席も空いていて、かなり理想に近い環境で見れたんじゃないかなと思います。
前回はかなり期待してハードル上げすぎたなと反省したので、今回はほぼほぼ情報シャットダウンして行きました。(なので劇場予告で火山噴火した時にオチ見せてるんじゃねーよ!!みたいに誤解してた)
それだけ楽しみだったんです。前回はボロクソ叩いたけど今度こそは!!今度こそはいい映画なんじゃないか!!と期待していました。
(JWの感想についてはコチラ)
まあ結局見てきたのはバイオハザードだったんですけどね!!!!!
以下あらすじとネタバレと感想。
【OP】
突っ込みどころ満載過ぎて「でしょうね」って感じの出方だったけど割と出し惜しみしない感じはして少しだけ好き。
【イスラヌブラル篇】
多分一番面白いパート。冷静に考えると後半特に見どころ無いからここから予告作ったろ。ただどう考えてもここで40分しか使わないのはどうなんですかね。
恐竜を守れ!!ってデモはコスタリカとか政府とかにしないの?なんでアメリカが介入するんだよ。結果的に偽だったけどその辺の無人島に恐竜離していいの??そこの生態系は?サイトBどうなってんの?原作LWは島だと生態系維持できないって言ってなかった?とか突っ込む部分はあったけど、まあその辺に関しては設定だから…みたいな感じでスルー。マルコム博士とラプトル育成の思い出とか自然な恐竜のシーンがあったのは良かったと思います。
個人的には火山から逃げる恐竜たちから倒木の陰に隠れるJPのオマージュとか、噴火に飲み込まれるアパトサウルスなんかは好きです。
【ロックウッド邸編】
だから!!ガバセキュリティでヒューマンエラーやめろっつってんだろ!!ヤバい生き物入ってるのに鍵しょぼいし、馬鹿のせいでヤバい生き物が野に解き放たれてるんだよなぁ!!
そしてインドラプトルに魅力が全く無い。なんか中途半端にでかいラプトルみたいなイメージで……レーザーで狙った相手を殺すように調教とかもうその距離なら銃で撃てよ。かといってそのギミックが活かさるかと思えばそこまででもないという……前作のインドミナスの方がまだ能力盛ってるし、俊敏さや狡猾さを狙うならやっぱりラプトルの方が良いんじゃないですか。
はっきり言ってここまでくると恐竜じゃなくても良いんだよ。バイオのリッカーでもプライミーバルの未来の捕食者とかでも洋館の下りは成立する。イスラヌブラルのジャングルの中でもなく、ニューヨークのビル群の中でもなく、山奥の洋館という限定的な密室でやってる時点でもう完全にホラー映画だって。ベッドに入った少女を追い詰めてる絵なんて完全に「そういう」絵でしょ。子供部屋の中でインドとラプトルがわちゃわちゃしてるのとか見てて本当に辛かった。
前作はJPⅢのスピノみたいに主役交代の可能性があったから最後まで展開がわからなかった。(まあフラストレーションの溜め方考えたらREXが倒すのが妥当なんだけど)
でも今回は「また」人工恐竜が目玉でアメリカ本土まで来ちゃったからには(隔離する島もないしモンスター扱いだし)殺すしかないっていうオチが見えてるんだよね。何なら串刺しになるんだろうなぁって思いながら見てた。
そして唐突に明かされるお前はクローン人間だったんだよ!設定要りますか、これ。急に変な設定ぶち込まれても扱い切れないでしょ。それにしてもまあそっくりかも知れないけど敵が言ってる言葉を何故鵜呑みにするのか。(困惑)そもそもクローン人間作れるならもうそれこそハイブリッド人間でも作った方が面白いんじゃないですかね。ますますバイオに近づくけど。
致死性のガスが充満してこのままだと恐竜が死んでしまう。っていうシーンは見てて心に来るものがありました。たださ、なんで後先考えないでゲート開放するのクレア!!島じゃないんだぞって警告してたよね!?コイツ本当に感情で動いてるから嫌い。
ここでゲートを開いた先に待ってるのは一切の障害のない場に恐竜が解き放たれる最悪の事態なんですが(約8km圏内に町があるし植物食恐竜だって立派な脅威だし翼竜までいるんだよ??JWで何を学んだの???)、本当にあと一歩のとこまで行きやがったなテメー。
まあ結局「私と同じクローンだけど生きてる」というお涙頂戴理論でクローン少女がゲート開放ちゃうんですけどね。
まあ少女には難しいかもしれないけど周りは何故止めないのか。上に書いた理由もあるし、あの恐竜達はこれからずっと第二第三のロックウッド財団に付け狙われるでしょって考えるとあのまま殺した方が生命の尊厳は保たれるんじゃないですかね。
って事を考えて当然殺すんだろうなと思ってたので凄いもやもやする終わり方でした。何と言うかノネコ関係でもめてるときに出てくる後先考えてない保護団体っているじゃないですか。ああいう気持ち悪さを感じる。
結局恐竜達は制御を離れて自由になり、遺伝子工学としても同じ事が繰り返されるだろう。人間は彼女たちと共存するしかない「ジュラシックワールド」が訪れる。みたいなことをマルコム博士が言っておしまい。
その台詞自体は解るし結構格好いいんだけど、多分あの恐竜達捕まると思う。デカいのばっかりだし。出てきた映像も「恐竜の飼い方教えます」とか(最近もうちょいリアルなテイストのもあったよね)プライミーバル的な感じでちょっとなぁ……だったらもっと原作みたいにラプトルが渡りをしてる描写とかの方が「生命は新たな道を見つける」の煽りと一位するんじゃない?
【突っ込みどころ】
・インドミナスレックスの骨が欲しいっていうけどウー博士胚とか持ってないの?
・なんでRexyが開放されてるってわからないの?
・なんで潜水艇を入れるのにモササウルスのデカいゲートから入れるんだよ!というかモササウルスの檻の中って餌無いよね?どうやって生き残ってたの??
・異種間の輸血って大丈夫なの?
・インドラプトルはTレックスとラプトルの遺伝子を再調整してたとか言ってたけどじゃあ普通に一から作ればよくない?
・ヌブラルで獣医がハンターと「ラプトルの命を助ける代わりにオーウェンを助ける」みたいな取引してたけどあっさり反故にされてるし。
・噴火のシーンで普通に翼竜バンバン映ってるけどなんで駆除してないの??JPⅢの後にクロリダに現れたのは正史に入ってるよね??
・ラプトルのピュアな血液が無いとダメみたいな事言ってたけど皮膚とか臓器じゃ駄目なん?予告の字幕だとDNAが必要って書いてるけど……なんなら途中で理由つけて抜いとけよ。母親が必要なんだっていうなら血混ざってっても良くない?
【登場人物】
オーウェン…今回も割とラプトルとの絡みとか唯一闘えるポジだったので無難に主人公出来てたと思う。恐竜の生死も割と線引きしてたんじゃないかと思う。
クレア…まだこのクソ女出てくるの?自分が何を作ったのか何も理解してない(JWで管轄外とか言ってたよな?)くせに急に保護財団立ち上げてるしかといって特に恐竜について認識が改まってる感じもしないし変に感情的だし、なんか勝手に泣いてるしいわゆる嫌な女を凝縮したみたいなキャラしてんなお前。
バーで揉めてる下りは絶対キスの伏線だろうな!!って思ってたらマジでしやがったよ!!!(軽く床蹴った)
今作お前の利用価値指紋認証とオーウェン呼ぶ係しかねぇから!!!調子乗んなよ!!!
獣医とエンジニア…まあ割と普通に脇役してたんじゃない?以外の感想があんまりない。
デイジー…ゴミ
ウー博士……前作だとまだ割とまともな範囲というか正論言ってるキャラだったのに今作は完全にマッドな研究者ポジで笑う。これ次回も出てくるんだろうなぁ。
【総評】
今までのレガシーにクソ塗りたくるのやめない???基本的におっ!って思ったシーンが過去作のパロディぐらいしかなくてどんどんダメになっていくんだよね。
JWも別記事でボロクソ叩いてるけど平均60点だけどティラノが出てくるシーンが1億点なので許せる!!みたいな良さはあったし、JPⅢでも恐竜達の生態とかが描かれてて結構ロマンがあったと思う……でも今作はそういう部分が無いとじゃん。史上最多の恐竜!!とか煽ってるけどメインはインドラプトルとラプトルとティラノとパキケファロくらいでは?前作はインドミナスを話題の餌にして最後はしっかりレガシーで決める!ていうカタルシスがあったと思うんだけど今回はちょっと…
個人的に遺伝子技術の拡散は止められなかったけどあのまま恐竜達を殺して一つのケリをつけたエンドか、もう少し自然な流れで恐竜が拡散してようこそジュラシックワールドへ!で良かったと思う。というか「堕ちた王国」と「ようこそジュラシックワールドへ」が両立出来てない感じがする。
JPシリーズは本当に大好きでその映画がリアルタイムで劇場で見れる事実は本当にうれしくて(22歳田舎民の筆者はJPⅢまでは見れなかった)期待してたんですが、失望しました。お願いだからもう続編作らないで欲しい。次は見ないです。ある意味「堕ちてる」よねという事で今回のタイトルにしました。
世間の間では評価としては泣ける名作らしいです。もし本当にそうなら誰かに論破しに来ていただいて自分も泣けるようになりたい。
今まで一切感想とか見ないで書いたんでようやく「炎の王国 泣いた」とかで検索してみたら……
ちっちゃいブルーが可愛い!!オーウェンとの思い出が泣いた(こんなん前作でやっておけばいいんじゃないですか?)!!とかばっかりなのでもうそんなら子犬物語とか見てろよバーカ!!!!って気持ちで一杯です。
【炎の王国へ向けて】ジュラシックワールドを振り返る
3年前に見たJWをもう一度レビューする企画。公開当時もブログにごちゃごちゃ書いてたけど「炎の王国」前の復習としてもう一度見てみました。
以下感想ネタバレ等。
【パーク崩壊まで】
パークに入った時のテーマ曲はもう最高。ゲーム・サントラ・恐竜関係のTVと色んな媒体で聞いた積み重ねがあるからこそ泣ける部分だと思う。当時は劇場でボロボロ泣いた覚えが。
ここの導入部分は映画を見ている観客と、パークを楽しみにしているグレイがシンクロして本当に素晴らしい演出だと思う。
ただ一方で下手に複雑な人間関係が邪魔。とりあえず今回の目玉の一つはJPで見られなかった「正常なパーク運営」なわけで。こっちは恐竜見に来てるんだよ!!なんでどうでもいいキャラクターの話とか聞かないといけないんですかね。というのが正直な所。
初代のはキャラクターが魅力的だったゆえに、恐竜が出てこないまま30分とか経ってても許せるんだけど今作はなぁ。
パークとか恐竜が凄い!の部分とかを観客でごまかしたり(例 Rexyの檻とか)、電話が来たりザックがナンパしたり(お前彼女いるじゃん)、 家族が複雑なんですパートいる???いや絶対要らないでしょ。
それになんかアトラクションパートの恐竜(ガリミムスとか)のCGがしょぼいというか重さを感じない気がする……wiki見たらアニマトロニクスの記述がアパトサウルスぐらいしかないから他の恐竜はやめちゃったんですかね……。
【パーク運営勢】
ここでしか見られない絶滅種がいるのが絶対的な売りとして成り立っている動物園なのに、ハイブリッド生物要らなくない?仮に動物園に像を見る感覚で来たとしてもキメラは見たいかというとそうでもないわけで。
他にもここのセキュリティ関係は設定が適当すぎる。「ハイブリッド恐竜」が「パークを崩壊に導く」っていう話を作るための結論から構成してるから合理性が無くてガバガバセキュリティとヒューマンエラーまみれで見ていて非常にストレスがたまる。
以下ガバガバセキュリティ例
・パキケファロの頭にチップを埋め込んだが頭突きで壊れた←何故そこに埋めた?
・インドミナスの囲いの強度は十分←ガラスひび割れてますよ
・熱反応センサーがその場で見れるならその場で識別タグも見れるようにしろよ。何ならインドミナスパドックで電話すれば良くない?移動の意味は?
・現在位置がわかってないのに囲いに入る←何故待たない?現場検証は後で良いだろ。
・入ったオーウェンはインドミナスがどんな恐竜かわかってない
・アイツは利口だ!!ってクレアが悪いみたいに言ってるけどお前が馬鹿なだけだろ。座標データ待てよバーカ!!!
・本当に都合良いタイミングで起きるな通信障害(携帯電話)
・肉食恐竜のパドックが内側から開く←職員用入り口もあるし要らないだろ。
・脱走を公表せずに秘密裏に処分する。
・パドックからアトラクション会場までの距離が6kmだから安心!!(ベースのティラノサウルスの走行速度は時速8~54kmなんですけどそれは大丈夫なんですかね?)
・ちなみに遺伝子組み込んでるラプトルは基本時速65kmで最高は80kmだってよ。馬鹿じゃねえの(嘲笑)
・あなたは責任者じゃない(=私が責任者です)とか言うならクレアさんには責任を是非取って頂きたい
・原作要素を拾ってくるのは嬉しいんですけど野放しの恐竜の横をボートで通るとか大丈夫?(なおしれっとアクシデント起きてる模様)
・捕獲班が到着した時にはアトラクションまで400mまで接近とか僅差過ぎる。
・2600万ドルかけたから殺せない←捕獲で人死んだら訴訟起こされそうとか…考えないんですか?(※炎の王国内では集団訴訟で8億ドル払ったらしい。馬鹿かな?)
・何故体長15mの生き物に近接武器で戦うのか?馬鹿なの?
・何故脱走した直後にウー博士に遺伝子構造とか特徴を聞かないのか。
・何故緊急事態なのにジャイロスフィアが自由に動かせるのか。
・無線と携帯電話って別回線だと思うんですけど何で都合よく電波障害になんだよ!!
・エリア外なのにこういうとき(アンキロの少し前)は電話繋がるんすねー無線は繋がんない感じでしたけど(棒)
・(マスラニに対して)他にヘリを飛ばせる人はいないんですか!!←本当だよ!!
・というか航空戦力がヘリ一台と兵士2人って…
・翼竜ドームがガラス張りしかないの決定的にアウトでは事故対策しろよ。
ハモンドは言った「経費は惜しむな」
【インドミナス・レックス】
予告とマーケティングのために作られたけど実態としてはT・レックスへのかませだったインドミナス君。作品内では高い知能と狡猾さ特殊能力を売りにしてたけど人類が無能すぎてあんまり賢いイメージないですね…
さて、そんな彼女だけど「生まれた時から隔離されていた」という可哀そうな境遇を背負ってたりと一部では可哀そうみたいな印象で語られてるけど、コイツ共食いしてるからあんまり同情出来ない……
急激な成長に耐えるためにコウイカの遺伝子を入れて、カモフラージュ能力を得る。熱帯の気候に適応できるようにアマガエルの遺伝子も入れて熱探知が出来る。というピンメタすぎる能力を持ってるけど何故それを活用しないのか。結構オーウェンとか見逃してる部分あるよね?
あとはセンサーを埋め込まれたのを覚えていて自分で抉り取る(5km移動した後に?左の肩甲骨当たりに埋まってたと思うけど自力で取れる?)、ラプトルの遺伝子が入ってるとはいえ他の恐竜と隔離されてるのに社会性得られるの等々……便利ツールが過ぎるのでは。
【登場人物】
「待て」のポーズで有名になった凄腕調教師……の一方でどうしても戦犯の一人の印象が強い。ただ他に動けて恐竜に詳しい人がいないためまあまあ人気なんじゃない?グラント博士とマルドゥーンさん辺りの両立を狙ったんだろうけどうーん……
・クレア
コイツくっそ嫌い(直球)。オーウェンと付き合ってる話とか本当に要らないだろ……初見の時ですら面倒くせ…って思ってたのに。この女のシーンで全体のテンポが落ちてるとすら言える。
私も子供を一緒に探すってついてくるけれど基本的になんも出来い上に感情的。上着めくってドヤ顔してるとことか本当に腹立つんで、オーウェンにはそのまま滝つぼに蹴り落してほしいですね(辛辣)
こんなんでJWはクレアの成長物語です(BDコメンタリー参照)とか笑っちゃうんですが。
翼竜襲撃の時に棒立ちででかい声出すとか何も学習してないのでは?そのあとのキスシーンは本当に死んでほしい。目の前には目も覆いたくなるような惨状が広がってるんですが……おい責任者!頭沸いてるのか!!!
この直後に子供たちを自分が守れると勘違いしてるのも痛々しいですね。
ホフキンスに「あなたこの騒ぎを待ってたんでしょ!この人でなし」って叫んでたけどいやお前らが無能で対処に失敗してるからじゃん……ホフキンスを悪役ポジ持っていこうとしてるけどお前も大概だし食われても文句言えないポジだと思う。ホフキンスに関しては最初見た時は嫌いだしざまあみたいなイメージあったけど、なんかもう一周回って相対的に有能に見えるのは気のせいでしょうか。
後述の発煙筒のシーンだけは評価できる。
【パーク崩壊後】
とまあ基本的に最悪手を突き進んでいるパーク運営とイライラするやり取りを見ながら進んでいくんですが(周回してると本当に苦痛)、やっぱりラプトルの狩りのシーンは見どころだったと思う。JPⅢまでは狩られる側だったので描写とかも不意打ち系が多くて、走ってる様子をじっくり見れるのは貴重だと思う。あとはやっぱり技術力が上がってるのは良い……
そしてなんと言ってもTレックスの登場シーン!!今までのぐっだぐだで面白味のないシーンはこのためにあったのではと思い込んでしまうくらい最高だと思う。
「もっと強い奴がいる」「(そのパドックを開けるなんて)嘘だろ…」と前振りをしたうえで発煙筒を発火する一連の流れが凄く好きです。シリーズを見てた人ならここで察する事が出来る描写は凄い。そしてJPⅢの恨みを果たすかの如くスピノサウルスの骨格を突き破って現れるT-REXは本当に本当に恰好良いよね……劇場でマジ泣きしたのは多分これくらいだと思う。
こう今まで画面で暴れていたハイブリッド恐竜に対してロウリー曰く「本物のジュラシックパーク」を象徴するT-REXがぶつかっていくのは本当に素晴らしいと思う。
ブルーとの共闘はもうちょっと控えめというか自然に共闘関係になっていた、位で良かったとか一回モサの湖に落としてから飲まれろ……とか細かい部分はあるけどあの一瞬で1億点くらい上げられるくらい最高だった。
【総括】
パークが崩壊という落ちに対する過程があまりにも微妙すぎる、テンポも悪い描写が多いのは事実だと思う(実際劇場で退屈だった)しそこだけなら60点くらいのモンスターパニック映画だと思う。ただ細かい前作リスペクトの部分だったりだとか、最後に見せてくれた興奮ポイントで最大瞬間風速は強い映画なんじゃないかなと思う。劇場で見れたのはとても幸せなんじゃないだろうか。
魔法少女育成計画 リップルのフィギュアレビュー
先日、リップルのフィギュアを買いました。
http://amzn.asia/c429rD7
フィギュアを買ったら写真撮る人なのですが、ある程度溜まったので貼ろうかなと思います。
もし買うか迷ってる方がいれば参考になりますよう。
【画像の無断転載はご遠慮ください】
・基本紹介
このリップルのデザインは無印が出た時にマルイノ先生が告知用に書いた奴がもとになっていて、スノーホワイトと対になるようになってるんですね。(なので是非ともスノーホワイトのも出して欲しい…皆さんもリップルフィギュア買って次に続いて欲しい)写真はとらのあなくじの景品だったパネルに重ねて写したやつです。
顔付近アップ。はためいているマフラーがすごい写真映えします。視線も射殺すって感じがしてお気に入りの向きです。
上半身アップ
ぽんぽん?もちゃんと再現されています。(紐部分が細いので持ち運ぶときには結構注意が必要かも)
そして左手がクナイ持ちverに変更できます。が、結構小さいです。
映える角度探してみたんですがあんまりいいカットが無いですね…後付けギミックっぽいので仕方ないかも?
ちなみにクナイは3本ついてきましたが持たせて2本が限度かもしれない。多分予備の意味合いが強いんでしょうね。
ちなみに左手外すとこんな感じです。上手い事取ればlimitedっぽくなりそう。
暗闇で光を当てるとこんな感じです。(WBは少し弄ってます)
・作品?紹介
一応原作を意識して撮ってみました。
――私は魔法少女じゃなくていい……ただの人殺しでかまわない――
無印ラストのスイムスイム戦を意識してみました。後半二枚がモノクロなのは撮影中に晴れてきてしまったので誤魔化すためです。個人的にはリップル後ろ姿が好きです。マフラーと足の部分が存在感出てて良いと思います。
――仮に通りかかっただけの人だとしても、見捨てて逃げたらもう魔法少女じゃない
同じく無印のメアリ戦をイメージしました。高速道路を見下ろす場所なんてなかったのでフリー素材をテレビ画面に映してその前で撮影。何枚か撮りましたけどやっぱり背中が一番いいですね。
http://sozaing.com/photo/%E5%A4%9C%E3%81%AE%E9%AB%98%E9%80%9F%E9%81%93%E8%B7%AF.html お借りしたサイト
流石に炎上してる高速道路の画像はなさそうですね…
本当に簡素なものですがトップスピードのコートっぽい物を作って着せてみました。
長々と写真載せてきましたがリップルフィギュア買いだと思います。いろんな角度から眺めたり写真撮ったり魔改造するの楽しいのでみんなもやろう。
今回は以上です。また面白いシチュとか思い付いたら撮影しに行こうと思います。
ではまた